衣類のトラブル

穴あき・抜け毛

  • 穴あきには、刃物などによる「切断」、高温での「焼け」、摩れなどの「摩擦」、害虫による「食害」、薬品(化粧品含む)なのど「溶け」などがあります。それぞれ、異なる穴の特徴がありますので、良く観察する必要があります
  • 特に被害の拡大を早急に防ぐ必要があるものは「食害」と「溶け」です

穴あき(虫食い)

原因  :繊維が消失(繊維が繋がらない穴)したり、起毛の消
       失(果実の桃のような表面)の場合、多くはヒメカツオ
       ブシムシと呼ばれる衣類を食害する害虫によるものと
       思われます。

発生場所:室内でしまっている間が主だが、車のトランク内でも
       発見された例があります

素材  :タンパク質の動物性繊維(羊毛・絹・毛皮等)但し、タ
       ンパク質の食べこぼしなどが付着しているとポリエス
       テルも食べます

お手入れ:着用後は衣類全体をブラッシングして、付着してい
       る可能性のある害虫の卵を落とし、防虫剤を使用し
       ます

 

 

虫食い

ズボン裾の虫食い穴拡大と顕微鏡写真


穴あき(その他)

 

薬品(除光液)

            アセテート繊維を溶かし、軽度の場合はシミの様に硬くなったり、溶けた様な形にも見えますが
            酷くなると割れた様な状態や穴があいた状態にもなります

薬品(トイレ用洗剤)

           全てのトイレ洗剤でなる訳ではありませんが、成分に「塩素」が含まれているものは「強酸」と言わ
            れるもので、植物系の繊維に付着すると、穴があく場合があります。軽度の場合でも繊維を溶かし
            ますので、シミの様にに見える場合があります

薬品(バッテリー液)

           液自体が「希硫酸」という強酸です。衣類に付着したものを放置していると穴があく場合があります。
           又、洗濯を行ってもしっかり除去できていない場合(ドライクリーニングでは除去できません)は、乾燥
           等の加熱処理で穴があきます

着用疲労

           俗に言う「磨れ」は、生地を磨耗させた結果起きる状態で、酷くなると穴あきまでにいたります

焼け(タバコ、ロウソク、花火、火祭り)

           タバコの火は600℃~900℃、ロウソクは1400℃、線香花火は370℃、吹き出し花火は1,100℃
           大変高い温度です。よく使用される生地のポリエステルが溶ける温度が約260℃なので、上記の火が
           付いた時点で穴あきが発生する事となります。火種が直接付いた記憶や感覚があれば分かりますが、
           他人から付けられる可能性も高いのがこの焼けです。座っている肩越しにタバコを持った人が通り過ぎ
           たとき肩先に小さな穴があく場合もあります。又、穴あきまでいかないにしても、礼装ワンピースの裾に
           下から10cm以上の筋が数本付いたというローソクの火による被害の話しも聞いた事があります。普
           段着は中々出来ないかもしれませんが、大事にしている洋服の着用後はすぐ点検を行うことで、原因
           の追究が容易になると思います。

追記

 

※シミ     付着物の中には、上記に上げた薬品や摩擦以外にも、食べこぼしのシミが固まり、そこに力が加わる事
         により、割れて穴があく場合があします。又、薬品での紹介では酸の話が出ましたが、アルカリ液体も熱
         を加える事によって、穴あきする場合があるので早めの洗濯が必要と思います


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